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急な入院でも「マイナ保険証」があれば医療費は減額される!?限度額定期用認定証が不要に!

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医療費が高額なった場合、窓口で限度額適用認定証を提示することで医療費の減額を受けることができます。

しかしマイナ保険証の登場により、この限度額適用認定証の提示が不要になりました。

マイナ保険証とはマイナンバーカードと保険証を紐づけているもの

このおかげで誰でも簡単にマイナ保険証を提示するだけで所得に応じた医療費の減額を受けることができます。

ただしマイナンバーカードを限度額適用認定証をとして利用するにはいくつかの注意点があります。

そのため今回は以下の3つを中心に解説します。

  • 限度額適用認定証が不要になったわけ
  • 限度額適用認定証を利用するための2つの要件
  • 実際にマイナ保険証を利用する流れ

まだマイナ保険証を利用したことがない方はぜひこの記事を参考にしてみてください。

限度額適用認定証が不要になったわけ

入院などにより医療費が高額になった場合は、限度額適用認定証を医療機関の窓口に提示することにより医療費の減額を受けることができます。

例えば69歳以下で年収350万円の方が、総医療費100万の治療を行った場合。

本来の3割負担だと窓口での支払いは約33万円です。

しかしこれが限度額適用認定証を提示した場合だと約6万円になります。

3割負担との差は27万円になり、私たちの医療費負担をかなり軽減してくれます。

ただこの限度額適用認定証を発行するためには、各保険の運営主体に必要書類を揃えて申請しなければならないため、手間と時間がかかります。

そのため急な病気やケガで限度額適用認定証を発行できずに入院した場合は、

  • 一度高額な医療費を払って後から払い戻しを受ける
  • 本人に代わって家族等に申請してもらう

といった手段をとる必要があります。

また結局、家族等に申請してもらっても退院時の支払いに間に合わなければ高額な医療費を一度払わなければなりません。

実際私も緊急入院し、手術となり1週間の入院をしましたが、退院までに限度額適用認定証の発行が間に合わず窓口で50万円支払った経験があります。

しかしこれがマイナ保険証なら、わざわざ限度額適用認定証を発行する必要もなく、はじめから減額された医療費を窓口で支払うことができるのです。

これまでのような発行手続きの手間が必要ないので、高額療養費制度を利用する方にとっては負担軽減につながるのではないのでしょうか。

マイナンバーカードを限度額適用認定証として利用するための2つの要件

マイナンバーカードを限度額適用認定証として利用するためには以下の2つの要件があります。

  1. マイナンバーカードを保険証と紐づけする
  2. 利用する医療機関等が対応しているか

それぞれ解説していきます。

① マイナンバーカードを保険証と紐づける

マイナンバーカードをすでに保険証と紐づけしている方は問題ありません。

しかしまだ紐づけが完了していな方は、まずマイナンバーカードを保険証と利用するための事前登録が必要です。

手続きは簡単で以下の方法から登録できます。

実際の事前登録では、保険証情報やマイナンバー番号を入力する必要はなく約1分~2分の作業で終了しました。

詳しい登録方法は下の記事で解説していますのでよろしければご覧ください。

マイナ保険証の事前登録や確認方法を解説|保険証や限度額適用認定証のかわりになる! マイナンバーカードを健康保険証として使用するためには、あらかじめ事前登録(紐づけ)をする必要があります。登録方法は2つ。スマートフォン...

② 利用する医療機関等でマイナ保険証を利用できるか確認する

次に、ご利用する医療機関がマイナ保険証を利用できるシステムを導入しているかの確認が必要です。

2023年4月から原則として医療機関等ではマイナ保険証を確認するシステムの導入が義務付けられています。

しかしまだ導入が間に合っていない医療機関等もありますのであらかじめ確認することをおすすめします。

導入した医療機関は厚生労働省のホームページより確認できます。

参考:マイナンバーカードの健康保険証利用対応の医療機関・薬局についてのお知らせ (厚生労働省)

以上2つの要件をクリアすることで初めてマイナ保険証を医療機関で利用できるようになり、マイナ保険証を使った限度額適用認定証も利用可能になります。

マイナ保険証を限度額適用認定証として利用する流れ

実際に医療機関等の窓口でマイナ保険証を限度額適用認定証として利用する流れをご説明します。

使い方は簡単で以下のような流れで進みます。

まずはマイナンバーカードを医療機関や薬局の受付にあるカードーリーダーに置きます。

続いて本人確認へとつづきます。

① 本人確認

本人確認は顔認証または暗証番号で行います。

仮に顔認証ができず、暗証番号がわからない場合でも目視での本人確認にも対応していので安心です。

② 過去のお薬、健診情報を提供してもよいかの同意

本人確認のあとは、ご自身の過去のお薬や診察情報への同意を求められます。

この情報提供に同意しなくても診療は受けれます

ただ過去の情報を医師や薬剤師等と共有することでより多くの情報に基づいた、より良い医療を受けることができるとされています。

参考:マイナンバーカードでの受診はどんないいことがある?(厚生労働省)

またお薬情報も共有されるのでお薬手帳は必要ありません。

③ 高額療養費制度への同意

最後に限度額適用認定証を利用するための同意です。

この限度額情報の提供に同意することで医療費の減額を受けることができます。

以上が実際にマイナ保険証を利用した場合の流れです。

過去のお薬情報や診療情報はあくまでも任意で同意しないこともできます。

また限度額情報も利用する場合だけ同意すればよいので、あまりご自身の情報を知られたくないという方にも使いやすい仕組みになっているのではないでしょう。

紙の限度額適用認定証が必要になる場

ここまでマイナ保険証で限度額適用認定証が不要になった話をしましたが、場合によっては従来の紙の限度額適用認定証が必要なります。

以下の場合には限度額定期用認定証の発行手続きが必要です。

・利用する医療機関等がまだマイナ保険証
 に対応してい場合

・国民健康保険料に滞納がある世帯の場合

該当する場合は、加入中の保険に対し必要書類を揃え発行手続きを行いましょう。